“花火写真は、普通に撮影しているだけでは綺麗な1枚が残せません。暗がりの中での光なので、カメラ設定や撮り方にこだわる必要があるのです。ここではそんな、難易度の高い花火写真を綺麗に撮影するポイントや、カメラの設定方法についてお話します。
●花火写真の綺麗な撮り方
〇撮影場所にこだわる
花火の写真撮影は、花火が見えればどこでもいいというわけではありません。まず気をつけたいのは、風の向き。風上ならば、花火が煙で隠れません。あまりにも近いと、花火が画面内に入らないなんて事態も。ある程度離れていて、花火会場全体が見渡せるような高い場所が、最もおすすめです。
〇風下は避ける
前述したように、撮影場所のこだわりは、綺麗な花火写真に欠かせません。うまく場所取りできなかったとしても、これだけは気をつけて欲しいポイント。風下だけは、避けてください。花火の煙で、花火そのものが隠れてしまいます。
〇写真の構図
花火写真に限らず、どのような写真の撮り方でも気をつけたいのは構図です。構図1つで、印象は大きく変わってくるでしょう。単発で花火写真を撮影したが、縦位置。クライマックスは横写真。引きで撮影しての、観客越しの花火。水面に反射する花火。など、撮り方によって個性が出せます。同じ撮影方法に固執せず、いろいろなパターンで撮影すると面白い写真が仕上がるでしょう。
〇花火撮影のカメラ設定
①ISO感度
被写体である花火は、光そのものです。まずはISO100で、撮影しましょう。
②F値
F値とは、絞りのこと。花火の明るさによって最も良い数値は変わってきますが、まずはF13に設定すると良いでしょう。F13を基準にすれば、花火の大半を適正露出で写真撮影可能です。暗い、わかる1点と感じた場合はF10~F18に変えたり、都度自身で変更してみましょう。花火は種類によって光り方も違うので、上級者あればそれぞれに合わせてF値を微調整したください。
③マニュアルフォーカス
花火にピントを合わせなければ、被写体がぼやけた写真になってしまいます。マニュアルフォーカスで合わせましょう。自動でピントが合いますが、少し時間がかかります。最初の数発の花火は、ピント合わせの時間に使うつもりでいてください。
さらにピンポイントでピントを合わせたいなら、MFアシストやピント拡大機能を使うと良いでしょう。
④NDフィルター
NDフィルターは、眩しさを抑えるは機能です。発色はそのままで光の量を減らせるので、より綺麗で鮮やかな花火写真が撮影できるでしょう。花火撮影におすすめの設定は、ND4~ND16です。
●花火写真撮影の+α
以上、綺麗な花火写真の撮り方についてお話しました。これ以外にも補足として、レンズにこだわるのもおすすめです。花火撮影となると、混雑が予想されます。簡単にレンズ交換が難しくなってくるでしょう。レンズ交換しなくても画角を変えられるズームレンズを使えば、よりよい花火写真が残せます。”